• テキストサイズ

びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「それ、名ばかりの父親ってヤツにやられたんだろ…?」


増田の両腕に残る、幾つもの根性焼きの痕


「俺、言う事聞かねぇガキだったから…
母ちゃんが出てったのだって、」

「そーじゃねぇだろ?
お前は悪くねぇよ」

「櫻葉センパイ…」

「ん…?」


「俺、櫻葉センパイみたいな兄ちゃんが欲しかったなぁ…」


…可愛い事言ってくれんじゃん。


「既に弟みたいなもんだろ?」

「えっ…?!
そっ…そんな事、恐れ多くてっ…!
それに櫻葉センパイには雅紀くんって弟さんが居るじゃないっスか!」

「雅紀は俺の恋人だからな?」


増田は今度こそ本当に嬉しそうに笑って
あぁ、この笑顔…ちょっと雅紀に似てるかも?
…なんてな。

漫画本を読んだり、テレビを見たりしながらマッタリとした時間を過ごして
気付けば、そろそろ練習試合が終わる頃


「じゃ、迎え行ってくるわ
今日はありがとな?」

「いえいえ! 何もおかまいできませんで」

「今度は俺んちに遊びに来いよ」

「ホントに?! いいんですか?!」

「あぁ。雅紀とも仲良くしてやってくれよな?」

「はいっ!」


最後まで笑顔の増田と別れて
俺は雅紀の居る、総合体育館へと向かった

まだ外は明るい
それでも、決して油断はできない
/ 537ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp