第6章 ブラコンですが、何か?
「あともう一個、いいですか?
二人が初めて…その、致したのはいつなんでしょうか…?」
こんな事聞いたら剛さん怒るかな?と思いながら
恐る恐る聞いてみた
「高校に受かった後だよ」
「てことは…二年半も我慢を?!」
「…大事にしてやりたかったからさ、」
やだ、剛さんカッコよくて惚れそう///
「それにヤらなくてもお互いに気持ちよくなる方法はあるだろ?」
「え?」
「分かんなかったら弟と色々試してみな
挿れるだけが全てじゃねーぞ、男同士のセックスはさ。
おっ、健のヤツ戻ってきた
じゃ、そーゆーことだからお前も頑張れよ、櫻葉」
健さんの元に歩み寄って自然と腰に手を回す剛さんがなんだか大人びて見えた
俺だって
俺だって誰よりも何よりも雅紀を大事に思ってる
先ずはきちんと形にしよう
そして、これからの事を二人で話そう
遠ざかって行く二人の背中を眺めながら
そんな風に思っていた
「しょーくん?」
「…ん?」
「あらやだ、今度は翔が具合悪いの?」
「頭が黄色いからじゃないのか」
「金髪関係ねーだろ、親父!」
夕食時
剛さんと話した事を思い返していたら自然と箸が止まっていて
「…どっか痛い?」
「ボーッとしてただけだよ、大丈夫だからそんな顔すんな」
心配そうに俺を見つめる雅紀に笑いかけて
茶碗に残っていた飯を一気に掻き込んだ