第6章 ブラコンですが、何か?
「そうそう、そのマサキ!
マサキとは付き合ってどんくらいなわけ?」
「え?」
付き合って、って
そう言えば俺らって付き合ってるんだろうか?
家族だから毎日一緒に居るし
毎日同じベッドで眠ってるけど
付き合ってるのか?と聞かれたら、自信持って首を縦には振れない
「まさか櫻葉の片想い?
その状態でエッチに持ち込もうとしてるわけ?
そりゃいただけないなぁ」
「健さん、これにはワケがありまして…」
俺は健さんに、雅紀が弟である事と
想い合っているという事を伝えた
「弟ねぇ…
ま、どの道ケジメはつけた方がいいんじゃない?
いくら想い合ってるとは言っても、今のままじゃマサキだって不安だと思うぜ?
こーゆーことはさ、ちゃんと順を追わないとな
取り敢えず櫻葉はマサキに交際を申し込みなさい!
話はそれからだね」
交際…
それってつまり
きちんと彼氏彼女になれってことだよな?
彼女じゃないか
彼氏彼氏か?
「その後の事は剛に聞いてみたら?
アイツ意外と筋通す奴だから
櫻葉の望む答えは帰ってこないかもしれないけどね?
あ。噂をすれば…」
旧校舎の教室の窓から
剛さんがこちらに向かって歩いてくる姿が見えた
「おーい! 剛!」
大きく手を振る健さんの目は
宝物を見つけた子供みたいにキラキラと輝いていた