第6章 ブラコンですが、何か?
ー ピピピピッ ピピピピッ ー
AM6:00
目覚ましの鳴る音で目が覚めた
「やっぱ夢だったんだ…」
やけにリアルな夢だった
唇を指で触れてみると、あの柔らかいしょーくんの感覚が今でも残っていて
「キス…しちゃった、」
思い出すだけで顔が火照る
しょーくん、男の顔してた
あんな表情初めて見たよ
「カッコよかったなぁ…」
ー ピピピピッ ピピピピッ ー
「ヤバっ! 朝練!」
目覚まし時計のスヌーズを止めて
急いで制服に着替えた
部活動組は体操着で登校させてくれたらいいのに!
荷物を持って廊下に出ると、しょーくんの部屋のドアが少し開いていて
…帰ってきたんだ。
隙間から部屋の中をちょこっと覗いてみると
ベッドにダイノジになって、しょーくんが寝ていた
「お帰り、しょーくん。
朝練、行ってきます」
小さく声をかけて、僕は1階のリビングへと降りた
母さんの作ってくれた朝ごはんを食べて
バタバタと家を出る
…昨日のあのリアルな夢が頭を掠めて
朝練には殆ど集中出来なかった