第6章 ブラコンですが、何か?
「んんっ…… あぁっ…」
しょーくんの笑顔
髪を撫でる手の感触
声
僕の知っているしょーくんの全てを思い出すと
手のひらに包まれたそれは質量を増して行く
『雅紀』
もっと呼んで
僕のこと
「はあっ… しょ…くんっ……好きだよ…好きっ…!」
この手がしょーくんの手だったら…
そう想像すると興奮して
もっと
もっと気持ちよくして
『いいよ、してあげる』
イケナイ妄想はエスカレートしていく
握り込んだ手のスピードを速めると
「ぁ、ぁっ… イクッ…!」
『イッていいよ』
慌てて掴んだティッシュの中に
熱を吐き出した
「はぁっ… はぁっ… しょーくん…」
最悪だ
何やってんだ…
しょーくんをオカズにして一人エッチしてしまった
それは
今まで何度かした時よりも断然気持ちよくて
背徳感はあるものの、やみつきになりそうだった
ティッシュの山を片付けて証拠隠滅すると
布団の中に潜った
きっと、しょーくんが居ない寂しさもあってのこと
このまま眠って朝を迎えれば
目が覚めた頃にはしょーくんは帰ってきてるだろう
「おやすみ、しょーくん
早く帰ってきてね」
そう呟いて
僕はもう一度目を閉じた