第6章 ブラコンですが、何か?
❦翔Side❦
「高校って楽しい?」
「まぁ、それなりに楽しくやってるよ?
こんな頭してるから生活指導には目ぇ付けられてるけどな
毎日スリリングだよ」
生活指導の先公に見付かると追っかけ回される、って話したら
俊介は手を叩いて爆笑してた
笑い事じゃねぇっての!
「その髪の色じゃ目立つだろうね
そういえば翔君の高校って共学だよね?
モテるんだろうなぁ、兄弟揃って!」
兄弟揃って…?
「…なぁ、雅紀ってモテてんの?」
やっぱりそこは、兄貴としては気になるわけで。
雅紀は自慢の弟だ
カッコよくて背も高くてスポーツマンで
頭のデキだってそこそこだし、おまけに爽やかで優しいときてる
モテないはずが無いのは兄貴の俺が一番よくわかってるけど…
「こないだも女子に囲まれてたなぁ
好きな人は居るのかとか、好きなタイプとかを聞かれまくってるよ」
「…へぇ、そうなんだ」
実際にそんな話をされると正直、面白くない
色気付いた女に言い寄られて雅紀が困ってんじゃねーか?とか考えるとイラッともする
「で、雅紀はなんて?」
ココ、一番気になるとこ!
「好きな人は…」
俊介が言いかけたところで
部屋のドアがガチャッと開いた