第6章 ブラコンですが、何か?
「入学祝いだ。開けてみろよ、翔」
「いいんスか? ありがとうございます!」
貰った入学祝いをガサゴソと開けると
そこに入っていたのは…
「なんだコレ…」
「特攻服だけど、何か?」
健さんがヒョイと顔を出す
「気に入らねぇってのか? ゴルァ!」
「いや、そんな事ないっス!
ないっスけど、剛さん、顔近いっス…」
特攻服には
“例えこの命尽きようと
我が人生一点の悔いなし
この世で無双の仲間と出逢い
ともに咲かせる暴走華”
と刺繍がされていた
多分、先輩から受け継がれて来てるものなんだろう
…ちょっと臭う
「気に入ったか?
お前も今日から俺達の仲間だ」
「仲間…?」
「俺らのチームに入れって言われてんの! わかる?」
暴走族に入れって?! 俺に?!
「いやいやいや、俺そーゆーのはちょっと…」
「なんか文句あるのかゴルァ!」
「ないっス! 全然ないっス! ある訳がないっス!」
気が付けば俺は岡田先輩率いる暴走族の一員になっていた
どうしてこーなった…