第6章 ブラコンですが、何か?
「岡田さぁーん、連れてきましたよ!」
健さんがバーンと勢い良く開けたのは、2年D組の教室の扉
なんで2年のクラスなわけ?
「久しぶりだな、翔」
「岡田先輩もお元気そうで」
ガッチリと握手を交わし
ふと足元を見ると、あれ?上履きのラインがグリーンだ
「随分デカくなったな? それにその金髪!
まぁまぁそれらしくなってんじゃん?」
優しい目でポンポンって頭を撫でるから
やめてくれよ、照れるじゃん!///
「鬼の岡田さんが櫻葉の頭撫でてる!!」
健さんが叫んで、うるせーって岡田先輩に蹴りを喰らってた
「あの、一ついいっスか?」
「何だ?」
「岡田先輩、3年っスよね?」
「あれ? 岡田さん、コイツに言ってないんスか?」
「うるせーな、言ってねーよ…」
「うひゃひゃ♪ あのね、櫻葉
岡田さんは今年留年し…痛っ!!」
健さんが二度目の蹴りを喰らった
「留年…てことは、岡田先輩2年なんスか?」
「おう、そーだよ! 悪ぃか!」
「悪くないっス! 全然悪くないっス!
これからの二年が楽しくなりそうっス!」
「だろー? 楽しくなりそうだな」
おべっかじゃなく、本当に心から喜ぶ俺に岡田さんはまた笑顔になって
俺に“あるモノ”を手渡した