第5章 俺様天使!
「寒いのか?」
「えっ?!」
「だって震えてる」
「いや、寒いわけじゃ…」
「脱げ」
「は?!」
「衣、乾かしてやるから脱げよ
自分で脱げなきゃ俺が脱がしてやる!」
「えっ!ちょっ! 止めてぇぇーーーーーーー!」
J によって身ぐるみを剥がされたワタシは
生まれたままの姿で布団を被ってベッドにインしている
なんか、期待して待ってる乙女みたいじゃないですか…?
「よーし、干し終わったぞ
俺様に感謝しろ!」
「あ、ありがとうございます…」
「おい、俺も入れろよ」
「はい?」
「布団に入れろ!」
この狭いベッドに雄二人で寝るんですか?
それはちょっと…
「嫌とは言わせねぇよ?」
「どうぞ…」
ワタシはおずおずとベッドのなるべく端に移動した
ガバッと布団を捲くる、J
「ニノ、色白いし華奢だな」
「インドア派ですから…
J は鍛えてるんですか?」
「まぁな
俺様に敵無しだ」
肌と肌が僅かに触れる
「「あっ…」」
思わず見つめ合ってしまった
ガラス玉のような綺麗なパープルアイ
「綺麗…」
思わず呟いた
「ニノ…
それ、誘ってる?」
「はい?」
「誘ってんだろ?」
「そんなわけないじゃないですか!
なっ…何言ってるんですかっ…」
なんかワタシ
天使に喰われちゃう…?