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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第4章 溺れる夜は…Monday


❦智Side❦



車の前に停められた一台のビッグスクーター
そこから降りてきたフルフェイスの男は
雅紀だった
一瞬にして血の気が引く

なんで雅紀がここに居るの…?
体調崩して早退したんじゃなかったの…?

俺は意を決して車のドアを開けた


「雅紀…!」

「こんなとこで何やってんの、智」


いつもの太陽のような笑顔からは想像出来ない程
冷たい表情をした雅紀から発せられた言葉
言い逃れなんて出来ない
自業自得だよね
わかっているのに身体が震えて
怖くて
返事を返すことが出来なかった


「何って、見ての通りラブホテルに入るとこだけど
智くんの知り合いかな? 良かったら君も来る?」

「翔さん、ヤメて…!」


思わず口を突いて出た翔さんの名前に
雅紀がピクリと反応した


「ふざけんなっ…!」


雅紀が翔さんの胸ぐらを掴む


「雅紀もヤメてよ…!」

「もしかして…君が智くんの彼氏?」

「だったらなんだよ!
あんたこそ智のなんなんだよ!」

「僕は智くんのセフレだよ?
同意の上でお互いのパートナーに足りないモノを満たし合ってるだけだ」

「…っ!」

「だけど、」


翔さんが雅紀に掴まれた手を解き
ネクタイを整えた


「どうやら智くんを救ってあげられるのは
僕ではなく君のようだね、雅紀君」

「智を救う…?」
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