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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第4章 溺れる夜は…Monday


❦雅紀Side❦



そろそろ下校時間だな…
そう思った時
スマホのバイブが震えた

智からの着信
どうしよ…今電話に出たら外に居るってバレちゃう!
暫くすると着信音は消え
代わりにラインが入ってきた


“体調、どう?
これからお見舞い行っていい?”


お見舞いだって?!
ポルシェの人と会う約束してるんじゃないのかよ
困ったな、なんて返そう…


“ごめん、これから病院だから
薬飲んで寝てれば良くなるから、お見舞いは大丈夫だよ”


これで大丈夫かな
病院って言っておけばさすがに家には来ないだろう
本当に寝込んでたんだとしたら
智が一番の薬なんだけどさ…


“わかった
何かあったらすぐ連絡してよ?”

“ありがとう”


「ふぅ…」


智もこうやって嘘に嘘を重ねて来たんだろうな
俺は今、罪悪感でいっぱいだけど
智は違ったのかな…









駅前の道を、うちの学校の制服を着た子達がゾロゾロと歩いているのが見えた
そろそろかな…
先週と同じあの場所に、私服に着替えた智が来るはず…
俺はフルフェイスを被り
ライダースのファスナーを上げて
ビッグスクーターに跨った

コンビニを出て駅のロータリーの前まで来ると
制服姿の智が待ち合わせ場所に向かって歩いているのが見えて
わかってはいたけど、それでもやっぱり胸がズキンと傷んだ
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