第4章 溺れる夜は…Monday
目の前に停まった白いポルシェに近付き、助手席のドアを開けた
「今日は制服のままなんだね」
「うん…」
「取り敢えず、乗って?」
言われるがままに車に乗り込んで
シートベルトを閉めた
「いつものとこでいいよね?」
「えっ…だって、話しようって…」
「ホテルでも話は出来るでしょ?」
「そうだけど…」
ダメだ、ホテルに行ったら
そしたら俺はまた同じことを繰り返す
言わなきゃ
終わりにしたいって、ちゃんと言わなきゃ…
「制服姿の智くんもなかなかそそるね
今日はそういうプレイをしたいの?
俺が教師で、智くんが生徒とか」
「…っ!」
想像したら身体が熱くなった
ダメだ
ダメなんだよ…!
雅紀が、大事な恋人がツライ時にこんなこと…
「今、ちょっと興奮したでしょ?
淫乱だね」
俺は…
「そんな淫乱な智くんが好きだよ?」
俺は…!
俺は違う
あのヒトとは違う…!
雅紀…
雅紀…!
「俺は…!」
「さぁ、着いたよ」
いつものラブホテルの駐車場に車を滑り込ませる
「待って、翔さん
俺、部屋には…!」
そう言いかけた時
一台のバイクが、翔さんの車の前に停まった