第4章 溺れる夜は…Monday
付き合い始めて2ヶ月が経った頃
俺達は初めて身体を繋げた
男同士でもちゃんと出来るんだって事と
人が変わったようにエッチになる智に驚いた
月に2、3度のペースだけど
智とするセックスは最高に良かった
高2の春休み
智と全く連絡のつかなかった日が一日だけあった
その後からだ
月曜の泊まりの誘いを智が断り始めたのは
その日、智に何かあったのか
白いポルシェの人と…その時出会ったのか…?
考えれば考えるほどマイナス思考に落ちていく
もし、智が俺を裏切っていたとしたら…?
その時俺は、冷静で居られるだろうか
智の事を気になり始めてから
実際に声を掛ける事が出来るまで、9ヶ月
友達になってから
恋人になるまで、7ヶ月掛かってんだ
そう簡単に諦めてたまるか
他の奴なんかに…渡してたまるか!
悶々と考えていたら
時間は夜の9時を過ぎていた
本当にバイトなら
この時間には家に帰る途中のはず
あの時の俺の着信履歴には
智はまだ気付いてないんだろうか
まだ…あのポルシェの人と一緒に居るんだろうか……
俺はスマホを手に取って
智とのラインの画面を開いた
“お疲れ様!
バイト終わったー??”
いつもと変わらぬ文字を打ち込んで、送信する
だけどどれだけ待っても
智からの返信は無かった