第4章 溺れる夜は…Monday
俺は智の前から居なくなったりなんかしない
側に居る
ずっと…居る
何があっても智を見捨てるような事はしない
絶対に
俺はこの時そう心に誓ったんだ
それはもう
友情と言うにはあまりにも無理があるほどの感情だった
あぁ、そうか
俺…智の事が好きなんだ
それに気付いてからは
智を夕飯に招いて
泊って行ってもらったりもした
理由を付けて
少しでも智の側に居たかった
2年の秋
俺は1年の女の子に告白された
その一部始終を智に見られてしまっていた
好きな人が居るから断ったと告げると
智の顔があからさまに歪んで苦しげな表情をした
ねぇ、もしかして…
もしかして、俺の勘違いじゃなければ
智も俺と同じ気持ちで居てくれてる…?
僅かな期待に賭けた
読みが外れれば、下手したら今まで築き上げて来た関係性が終わってしまうかもしれないけど
どっちに転んだってもう
自分の気持ちを抑えるのに限界が来ていたことも確かだった
智の事が好きだと伝えた
もう怖いものは何もなかった
俯いたままの智の口から
互いに同じ想いだった事を聞かされた時は
天にも登るようだった
嬉しくて
嬉しくて
今までのようにただ側に居るだけじゃなくて
守ってやりたい、って
そう思ったんだ