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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第4章 溺れる夜は…Monday


火曜と水曜と金曜は
学校が終わると一緒に帰り
いつものように交差点で別れた

木曜日は智がうちに夕飯を食べに来て
帰りには途中まで送って行くと言って
人通りの無い夜道で手を繋ぎ
別れ際にはキスをして抱きしめた

…何も、変わった事はない
『好きだよ』と言えば
『俺も、好き』と返してくれる

土日はおはようの挨拶から始まって
バイトの休憩時間にもラインをしてくるし
寝る前にもおやすみの挨拶をする
やっぱり、様子がおかしいのは月曜だけ…
月に2、3回とはいえ
セックスをすれば俺を激しく求めてくれる
気持ちが離れて行ってるとはどうしても思えなかった

月曜日…何があるんだろう
智は何を隠してるんだろう
そんなことを考えていたら
日曜の夜はなかなか寝付くことが出来なかった










「今日、泊まりに来れる?」

「…ごめん
シフト入っちゃったんだ…
あっ、でも水曜はうちに泊まりに来て?
父さん当直だから」

「そっか。
うん、わかったよ」


月曜の学校からの帰り道
案の定、智は俺の誘いを断った
それでも申し訳無さそうにする智にニコッと笑いかければ
智も同じように笑ってくれる
…俺の考え過ぎかな?
やっぱり、何かある訳じゃないのかな…


「じゃあ、また明日ね」

「うん、明日!」


駅に向かって歩いていく智に小さく手を振って
そして
距離を取りつつもその背を見失わないように
俺は智の後を追った
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