第4章 溺れる夜は…Monday
「そうなんだよ
智のやつ、最近付き合い悪くてさぁ」
「彼女でも出来たんじゃねーの?」
俺達のことを知らないんだから
潤がそう思うのも無理はない
「十中八九、それはないな
他に何か理由って思いつく?
ニノ、どう思う?」
「うーん
そうだなぁ…
相葉さんと居るより楽しい事を見付けたのかも」
「お前、さっき俺に言った言葉そのまま返すわ!」
「潤くんよりはオブラートに包んでるでしょうが!」
「どこがだよ!」
「喧嘩なら他所でやってもらえる?」
はぁっ、と溜息を吐くと
『幸せが逃げちゃうよ?』なんて言いながら
ニノがポンと俺の肩を叩いた
「聞いても答えてくれないなら
考えててもしょうがないよね」
「あっ。じゃーさ、強硬手段に出るっつーのは?」
「強硬手段? 例えば?」
「尾行とか?」
「「尾行?!」」
驚く俺とニノを他所に
潤がニヤリと悪い顔をした
尾行ね…
尾行か…
それもアリっちゃーアリかも…
理由を聞いてもどうせはぐらかされちゃうし
それなら方法はそれしかないよね…?
二人には『尾行なんて嫌だよ』なんて笑って言いながら俺は
来週の月曜、智を尾行しようと決めたんだ