第4章 溺れる夜は…Monday
❦雅紀Side❦
最近の智の様子がおかしい
それは、いくら鈍い俺でもわかるくらい
月曜はうちの店が定休日だから
必ずどちらかの家に遊びに行ってそのまま泊まってたのに
智のやつ、何かしら理由をつけて断るんだ
他の曜日は店の手伝いが入る事も多いし
月曜なら確実に空いてるのに…
それが、今回で三度目
勘繰り過ぎかもしれないけど
俺に何か隠し事でもしてんのかな…
大好きな恋人の事を疑いたくはないけど
どうしたってマイナス思考な考えばかりが浮かんでしまう
「もう飽きられちゃったのかな…」
「ため息なんかついちゃって、らしくないね?」
「元気ねーな、雅紀」
俺の前にひょこっと顔を出してきたのは
同じクラスのニノと潤
「何? 失恋でもした?」
「潤くんストレート過ぎ!
もうちょいオブラートに包めないの?」
「俺はいつだって真っ直ぐな男なんだよ」
「で、ホントどーしたの? 相葉さん」
「ん… ちょっとね」
「もしかして大野さんと喧嘩でもした?」
…ニノのやつ、無駄に勘がイイんだよ
俺がわかりやすいだけかもだけど。
一度も同じクラスになった事のない、専攻も違う智と俺が親しくなった時も
やたらと理由を聞いてきたっけ
…この際、ニノの勘の良さに賭けてみようか