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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕




手のひらの真っ黒な画面を見つめながら、ベッドの脇に腰掛ける


「…サトシ君」


なんて画面に向かって呼んでみる

そんなことしたって…鳴るわけないのに


「好きだよ…サトシ君」


伝わるわけないのに


「僕の想い、サトシ君に届け…っ
なんちって」


ふふって顔を緩ませると


「うわあっ!!」


手の中のスマホがブーブー震えた


「わっわっ…と」


ビックリした拍子に手からスマホが滑り落ちそうになって
それを慌てて両手で掴むと画面の表示を確認した


「……知らない番号
これって…もしかして…」


そうかもしれない可能性に心臓がドキドキ鳴り出す

落ち着いて、落ち着いて…
何回か大きく深呼吸をして、通話ボタンをタップした


「…もしもし、」

『もしもし! カズナリ君? 智ですっ…』

「…っ!?」


……サ…


「サトシ君…!」


入れた紙、見てくれたんだ

嬉しい…嬉しくて
飛び跳ねたい気分だけど
それをなんとか抑えてサトシ君と話していく


僕は謝って、サトシ君はお礼を言ってくれて…

そして


『改めて、もう一度僕と会ってくれないかな
君に…伝えたいことがあるんだ』


僕達はもう1度、あの公園で会うことを約束した
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