第2章 バーチャルな君と僕
「よし、サトシ君のメール…確認しよう…」
そう意を決してパソコンを開こうとした時
ブーッブーッとスマホが鳴った
それはまさ君からのLINEだった
『かず、大丈夫?
昨日は…勝手なことしてごめんね…
前、かずの気持ちも考えないで酷いことしちゃったから、サトシ君とちゃんと話してくれればいいなって…余計なことだったかな…?
早くよくなるといいね、お大事に』
「……まさ君…」
そうだったんだ…
キスしたことへの、償いだったんだ
そっか…
『まさ君、』
「……」
お返しのLINEを打とうとして指が止まった
なんて返せばいいんだろうって…悩んだ
当然、良い知らせなんかできない
僕が一方的に告白して
サトシ君の答えを聞かずに逃げたんだから
折角、まさ君が作ってくれたチャンスを僕は無駄にしたんだから
でも、だからってダメだったなんて打ち込むのは、まさ君の悲しそうな顔がイメージできてとても…
「…はぁ…何やってんだろ…僕」
スマホを持ったまま、ベッドにダイブした
どうしようかな…なんて返そうかな…
そう思ってる内に瞼は閉じていった
「ん…」
気が付くともう辺りは真っ暗だった
「あ…寝ちゃったんだ……あれ…?」
寝てしまう前にはなかった布団
お母さんが掛けてくれたんだろうか
「…今、何時だ…」
一体どれくらい寝ちゃったのか
枕の横にあったスマホをとって確認するとデジタル時計はPM7:30と表示された
「夜の7時半!?そんなに!?」
はぁ…と溜め息を吐き出す
まさ君には明日、直接言えば良いか
まだ何を言うか全然定まってないけど…
身体を起こしてもう1日が終わっちゃったと
ぽりぽり頭を掻く
ふと机の上のパソコンに目が行って
「あ、そうだ…
サトシ君からのメール、見ようと思ってたのに…」
慌ててパソコンを起動させて、僕のページを見た