• テキストサイズ

びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕


「僕は…」


動画を評価してくれて
歌声に惹かれたって言ってもらえて
嬉しかった

リクエストしてくれたことが嬉しかった

メールをくれて嬉しかった

相手は女の子だと思ってたから浮かれてたのは確かだけど
男の子だと知っても酷くショックを受けた訳じゃなかった
それどころか
『サト君のことが好き…』
そう言われてドキッとした
『…だった』
過去形な事にちょっとグサッと来た

洗いざらい本音をぶちまけると


「それってもう答え出てんじゃん?」

「もう、智くん鈍すぎ」

「……へ?」

「だーかーら!
兄貴はその、カズナリって言ったっけ?
そいつの事が好きなんだって!」

「認めちゃいなよ、智くん」




僕が…カズナリ君を、好き…?




「…そうなの? 僕は、カズナリ君のことが好きなの…?」

「そう考えるのが自然じゃない?」

「こういう時は想像力を働かせてみるといいよ?
例えばそうだな…
カズナリ君が他の男と付き合ってるとしたら、」


他の男…
あ、相葉くんとか?
爽やかなイケメンだったもんな
仲良さそうだし

もし相葉くんとカズナリ君が付き合ってたとしたら…


「お似合いだ…」

「「はい?」」

「僕とカズナリ君を会わせてくれた、相葉くん…
相葉くんとカズナリ君が付き合ってるって想像したら
お似合いだった…」

「智くん…」
「兄貴…」

「こないだも言ったけどさ、智くんは自分を過小評価し過ぎ!
自分の魅力に気付いてなさ過ぎだよ」

「素材はいいのに無頓着だしな」

「根本から変えて行こう!
題して『智くん大改造計画!!』」


僕の、大改造計画???





明日の昼から夕方まで予定を空けておくようにと言い残して
翔くんは帰っていった

数時間後
翔くんからビッチリ埋まった明日のスケジュール表が
潤のところに送られてきた

潤なんて明日の午後の授業、フケるなんて言ってるし
なんか、お二人さん
楽しんでない…?
/ 537ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp