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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕


ーコンコンッ



「っあ……やべ…」

「和也ー?寝てるのー?」

「ね、寝てないっ…今行くよ!」


動画の音量を大きめにしてたから
下からのお母さんの声が聞こえなかったみたい

心配してか部屋の前まで来てしまったお母さんに
勉強じゃなかったことを悟られないようパソコンを閉じて、ヘッドホンを引き出しの中に戻す

後は机の上に勉強道具を散らして…と

これで大丈夫

笑顔を作って扉を開けた


「ごめん…集中しすぎた」

「あら、勉強中だったの?」

「うん、毎回…言ってるでしょ」

「…今日は何も言ってなかったから
なーんかあるのかなぁー…って」


開いた扉から部屋の中を覗くお母さん

なんもないよって笑いながら扉を閉めて
一緒に階段を下った





お母さんは元教師
だから勉強にはちょっとうるさい

こんな…毎回勉強するって言っといて
動画を見てる真実を知られたら
きっとパソコンを取り上げられちゃう

もしかしたらスマホも…

そしたら、サトくんの歌声が聴けなくなっちゃう
そんなの嫌だ

成績が落ちるとバレちゃうから
ちゃんと、勉強しとかないと…


よし…これでご飯とお風呂を済ませたら
部屋で、宿題と予習と復習をする

うん

頑張ろう…





「………」


ご飯とお風呂を済ませ
意気込んで部屋に帰ってきた僕は宿題を始めたけど、全然集中できてなかった

さっきからパソコンをちらちら見ては、ダメダメってノートを見て……これじゃ終わらない…


「あ、そういえば…まだコメント書いてないや」


感想…伝えなきゃ
聴いたんだから
リクエストしたのは僕なんだから

うん、そうだよ…これはマナーだよ


自問自答が終わるとパソコンを開いて
また、サトくんの歌声を聴いた
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