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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第1章 かりそめの遊艶楼


守れりゃどんなやつでも…
それだけだったのに

電話を切る前にこのことを3人にも伝えようって潤と予定を話し合った

今日の大学終わりってことで
通話を終了させるとホッと息を吐き出した





楼に着くなり
潤は琥珀の分の代金も支払うからと番頭に言って
本当に藍姫と琥珀、2人を指名していた


「琥珀には前の時だって言ってあるし、協力者だしね
それにあの子ともっと話したいんだー」

「へー…意外な…」

「前思ったんだけどね
琥珀と話してる時の智、あたふたしてて可愛さ倍だったんだよ」

「なんだ、琥珀と話したいってより
藍姫のその姿が見たいだけなんじゃねぇか…」

「ふははっ」


藍姫ばかだな…


「櫻井様、櫻の間にご案内致します」

「いいなー翔くん」


羨ましそうに見る潤にフッと笑って
お先と部屋子の後に着いていく

今の時間、運よく予約が入ってなかった和也

早く、報告したいよ…


「翔様!」


襖を開けてすぐ両手を広げる和也に、同じよう両手を広げて抱き着いた


「翔様ぁ
今日はお伝えしたいことがございます!」

「お、奇遇だなー俺もだよ和也」


抱擁を交わしたまま、どっちからにしようかと身体を揺らし


「じゃあ…翔様から!」


無邪気に笑う和也の頭を撫でて
座ろっかと居間に足を進めた

寄り添いながら座ると
俺の肩にコテッと和也の頭が乗る
その頭の上に俺の頭を乗せて、喜多川のことを話していった

話してる途中、和也が俺の左手を力強く握るから
俺も負けないくらい力強く握り返した


「もう心配ないよ?」

「はい…」


泣いてはいなかったけど
精一杯声を振り絞って、言っていた


「琥珀と藍姫には、潤が言うから」

「…はい」

「で?和也の話は?」


和也が俺からそっと離れ、笑顔を見せる


「つい最近、楼主様から招集がありました
翔様と松本様がおっしゃられたこと
それを呑んでくださるという内容…」


言い終わる前にぐいっと和也を抱き寄せた


「良かった…」


嬉しくて

これでやっとって熱いものが込み上げてきて

和也をしばらく離してやることができなかった
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