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[名探偵コナン]マティーニにお砂糖を

第22章 それは2人だけの秘密/コナン


「何、言ってんだよ…?」

隣に座ったコナンくんが息を飲むのが分かった。

「話すと長くなるんだけど、怪我して死にそうだったジン…ああ、ジンって銀色の長髪の人なんだけど知ってるかな?とにかく、そのジンを助けたことがあって。何だか気に入られてしまったみたいでスカウトされたんだよね、その組織に。」
「お前、奴らが何やってるのか分かってんのか!?」

ダン!とコナンくんが勢いよくテーブルを叩く。コーヒーが大きく波打ってテーブルに茶色の水玉模様を作った。

「分かってる、分かってるけど、私が組織に協力してるのは人助けのためだから。」
「どういうことだ!?」
「じゃ、今度は私が質問する番ね。」

身を乗り出してきたコナンくんを右手で制した。
コナンくんは何か言いたそうにぱくぱくと口を動かしたが、にっこりと笑ってみせれば諦めたようにまたソファに座りなおした。

「コナンくんが新一くんだって知ってるのは他に誰かいる?」

またも沈黙。
コナンくんと視線を合わせると、睨むような鋭い目つきでこちらを見ている。

「あーこれは先に私が答えないとだめかな。私はね、組織に頼まれてAPTX4869の解毒薬を作ってるの。私にとっては組織なんてどうだっていい。解毒薬を作るために組織は何でもしてくれるらしいの。だって体内から成分が検出されない毒薬だよ?しかも幼児化、上手く使えば夢の若返りも可能になるかもしれない薬、医療人として興味ないはずがないじゃない。」

組織のやっていることは知らないし興味もない。暗に彼らに告げ口をするつもりはない、と伝えれば聡い彼はすぐに察してくれたようだった。
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