第6章 [黒子のバスケ]出会いは突然*★青峰大輝★
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「なぁ」
「ん~何?」
学校が休みで部活がオフの日
もんもんとした想いを抱えて数週間
しびれを切らしたオレは、を家に呼んだ
何度か家に来た事はあったけど、その時は大抵さつきが居たし
こうして2人きりっつーのは初めてで
オレはベッドの上で横になって月バスを読むふりをしながら
そわそわしていた
「いや、やっぱ何でもねぇ…」
あーちくしょう、なんだってオレがこんな思いしなきゃなんねーんだ?
こんなに余裕ねぇってのに、のんびり雑誌なんか読みやがって
「あっ、ねぇ見て見て!これって海常の黄瀬涼太くんだよね?!うわぁ~超絶イケメン♪」
「でたよ…。どいつもこいつも黄瀬、黄瀬、黄瀬!!そんなちゃらんぽらんのコピー野郎のどこがイケメンなんだよ」
あー胸くそ悪ぃ。
「おっと青峰くん、男のヤキモチは醜いぞ~?」
「うるせぇ!そもそも黄瀬なんかよりオレの方がバスケ上手いっつーの、それだけで充分だろ」
「充分って何が?」
「お前がオレを選ぶ理由だよ」
やべ…柄にもねぇ事言ったか今
「そうだね」
くそ、後ろ姿しか見えねぇから今コイツがどんな顔してるか分かんねぇ
『こっち向けよ』そう言ってオレは無理矢理の唇を奪った
「…っ?!」
目をギュッと瞑ったが可愛くて
そのままベッドへと連れ込む
「あ、青峰くん…今自分が何してるか分かってる?」
まんざらでもねぇ顔して冷静な事言ってんじゃねぇよ…
「オレだってそんなアホじゃねぇよ…もう一回させろ」
「駄目…。その前に言う事あるでしょ?」
「ったく女ってのはめんどくせぇ生き物だな、言えばいいんだろ?」
退屈で何の刺激も無かった日々が変わっていく
もしまた何かあったとしても
コイツと一緒ならなんとかなる様な気がする
「その…なんだ?オレはが好きだ。だからこれからもずっとオレの側にいろ」
そう言うと、は嬉しそうに泣きながら答えた
「やっとだ、もちろん私で良ければ青峰くんの側に居させて?」
「お前が飽きても離してやんねぇからな」
オレは精一杯の笑顔を作った
END