第4章 [黒子のバスケ]不器用な指先*°★緑間真太郎★
「は何か勘違いしてないか?」
「ずばり言うとしてるかもしれない…」
「言っておくが、俺はその場の雰囲気とかそういったものに流されてお前と交際する事を了承した訳ではないのだよ。」
「じゃぁ…緑間君も私の事を想っていてくれてたって事?!」
「あぁ。そうだ」
ウソ…本当に?!
うわぁー。テンパるよ…ちょっとヤバい。
私は、恥ずかしさと嬉しさが充満した顔を必死に両手で覆った
「やば…昼休みの時より嬉しいんだけど」
「馬鹿め、気が付いていなかったのか」
確かにそうだ。ノリとかで付き合う様なそんなタイプの人じゃない
嬉しすぎていつから好きになってくれてたのかとか、色々聞きたくなったけど、今はやめておこう。
「ねぇ緑間君?」
「なんだ」
「私が笑わないのって、別につまんないからじゃないんだよ?やっぱさ、好きな人と居る時ってドキドキしたり、緊張で失敗したりしないか不安になるんだ。余裕ないって言うか…」
「同じか…」
「同じ?もしかして緑間君も?ハハ…なーんだ、私も緑間君も同じ位好き同士って事じゃん!もう心配とか不安になんてならなくて大丈夫じゃん!」
あ、なんだか複雑そうな顔してる…
けどまぁ今日の所は1歩前進って所かな?
「よし!誤解も解けた事だし、寄り道も終わりにして帰ろっか」
そう言って立ち上がろうとしたその時───
えええ────!!!!
緑間君がしゃがみ込んで私の目の前に…
か、顔近い!
「ど、どうしたの?」
「明日も一緒に帰ってはくれないか?」
「え…あ、うん!もちろん!断る理由無いって、じゃぁ……約束だよ?」
「あぁ。約束なのだよ」
そう言って少し照れた様に微笑んだ彼の顔は、
一生忘れられない思い出になりそう…
明日はどんな表情で、どんな事を話せるのかな?
“ずっと側に居られます様に”
そんな事を願わずにはいられなかった
END