第5章 臥竜
「あなたも…そうでしょう?」
目を閉じると、また涙が伝い落ちていった。
「俺はあなたしかいないんだ。この真っ暗闇の世界で俺を受け入れてくれたのは、あなたしかいなかったんだ」
目を開くと、俺を見てまた目を閉じた。
「あなたは…俺なんだ…」
堪らなく、突き上げてくるものがあった。
二宮の身体を抱き寄せると、強く唇を押し付けた。
肩口に埋まった俺の唇は、二宮のバスローブを押し分けその素肌を露わにした。
墨の入っていない素肌に吸い付くと、強く吸い上げた。
「あっ…智さん…」
そのまま何箇所も皮膚を強く吸う。
紅色の花を散らしたように、二宮の胸に痕がつく。
「お前は…俺だよ」
「智さん…」
「相葉も…松本も、俺なんだ…」
「はい…」
するりと二宮の肩からバスローブを落とすと、胸の先端に吸い付いた。
「ん…」
二宮は俺の頭を抱えて、ゆっくりと髪を撫でた。
その気持ちよさに目を閉じながら、二宮を味わった。
「美味しいですか…?」
「うまい…」
「もっと…智さん…」
「智って呼べ」
ぴくりと身体が波打って、二宮の下半身が盛り上がった。
「智…もっと、欲しい」
薄紅色に染まる身体を押し倒した。