第22章 folder.6
やっぱ、聞こえるよな…
相葉が居てくれてよかった。
どうやら、他の連中がこないよう見張りをしててくれたらしい。
「俺だったから良かったけどよ…」
「ほんと…すまん…」
松本や二宮もなんとなく俺達の関係は察していて。
いまや、この3人の前では遠慮もなくなってきてる。
俺自身気づいていないがヒヤッとする発言をしては、相葉に窘められることも多々あって…
油断禁物なんだけどな…
今日は我慢できなかった。
「松本が連絡ほしいってさ。風呂から上がったら電話してやれよな…」
「あい…」
こんな時は兄貴時代に戻る相葉になんにも言えず、去っていく後ろ姿を見送った。
夜になって松本に連絡すると、赤坂が会いたがっているということだった。
上がりがどうなっているか気になっているらしい。
「ロシア女の方は順調なのか?」
『ええ…相当お気に入りができてね。そいつに夢中です』
「へえ…当たり引いたんだな」
『俺にはよくわかんないけど…ブロンドの美人ですよ』
「で、そいつに貢ぐ金って訳だな?」
『俺には言わないけどそうだと思います』
全く男ってのは…どうしようもねえな。
「わかった。明日にでもアポ取って会ってくるよ」