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翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第21章 folder.5


明け方、目が覚めた。
いつの間にか、智の隣で寝てしまったらしい。
智が唸り声を上げていた。

「智…?」
「う…あ…やめろ…やめろよおっ…」

酷い汗を掻いてる。

「智っ…」

肩を揺すっても、智は起きなかった。

「俺はっ…俺は男だっ…」
「智っ…!」

がばっと智は起き上がった。
暫く荒い息を吐いている。

「智…どうしたんだよ?」
「翔…」

ぎゅっと布団を握りしめて、俺を見上げた。

「…翔っ…」

上半身を起こしていた俺に抱きついてくると、そのまま離れない。

「どうしたんだ…?怖い夢でもみたか?」
「抱いて…翔…」

その身体は震えていて…
すごい力で俺に抱きついている。

「待って…智…」
「早く…早く…」

身体を離すと、智はじっと俺の顔を見つめた。

「え…?」

がらりとその表情は変わっていた。

誘うような…そんな表情…

「ねえ…ちょうだい…?」
「さと…し…?」
「早く…ねえ…」

乱暴に俺を押し倒すと、ベルトをもどかしく開けてファスナーを下げた。
中から俺を取り出すと、噛み付くように智は俺を口の中に淹れてしまった。

「あっ…智っ…」

思わず髪を掴むと、じっとりと汗で湿っていた。

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