• テキストサイズ

翼をもがれた竜【気象系BL小説】

第17章 folder.1


寒くなった

今日から、組長の家に入ることになった。
ボンの世話をすることになった。

名前は智さんという。
俺の一個上だってことだった。

とてもそうは見えなくて。
細い身体に、長めの髪。
絵なんか書いてるから、とてもヤクザの息子には見えなかった。

今日から俺は、この人について回れってことだった。

ヤクザの事務所なんか、もっと酷いことするんだと思ってたから、びっくりした。
お前ならボンと年が近いから、いい話し相手になるって城島さんに言われたんだけど…

ヤクザの息子だから、てっきり凄く怖い人だと思ってた。

とても、綺麗な顔をしている。

そして、油断がない人なんだなって思った。
俺のこと、さり気なく品定めするような目をしていた。
少し、警戒しているような…

当たり前か…
こんなどこの馬の骨ともわからないような奴…

ヤクザの世界だからって甘く見てたかもしれない。

でも今の俺は、過去はあってないようなものだから…

本当だったら、今頃大学のキャンパスに立っているはずだった。
でも…

高校も…中退って形になってるのか。
それは問い合わせてみないとわからないけど…

俺には、もう必要のないことだけど。

/ 541ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp