第14章 啼き竜
身体中にキスされて、おかえしに俺もキスをする。
智という命にキスをする。
「ねえ…和也…」
「ん…?」
いきなり智の手が俺の後ろに触れた。
「ひゃっ…」
「俺が挿れるね」
「え…?だって…」
「いいんだ…」
起き上がると、オイルを手にとってなじませる。
そっと俺に触れると、指がするりと蕾を撫でる。
「んうっ…」
「あ、凄い…もうこんなになった」
智の唇が俺の中心に触れる。
「や…」
そのままするりと智の口の中に入った。
「あっ…や…」
つぷりと蕾を割って指が入ってくる。
優しく、優しく…
指は俺の中をなぞっていく。
智の舌が俺を包み込んで吸い上げると、一気に体温が上がる。
「きもちいい…?」
「うん…」
こんなに優しく触れられるのは…初めてだった。
「もっと…乱暴でいいよ…?」
「なんで?」
「だって…」
「その方が感じるの?」
「えっ…違うけど…」
「…気持ちよくなろう…ね?」
また俺を口の中に収めてしまうと、智はゆっくりと動き出した。
「あっ…やぁ…もお…」
じわじわと登ってくる快感がもどかしい。
でも、気持ちいい…
智を感じて…智の愛を感じて…