The result of revenge [ディアラバ]
第3章 First experience~初めての経験~
ソファいっぱいに横になっているシン君
「ねぇ、シン君?私の座るスペース無いよ...?」
ソファの前でしゃがみ込み、
シン君に話しかけた。
「......。」
少しの沈黙
「いや、やっぱいーよ何でもない!オレはもう寝るからね!」
何を言い出すかと思えば
そんな自分勝手な...
まぁ、シン君らしいけど...
「せっかく来たのにぃー。」
まるで子供の様に言い返した
「うるさいなぁ!何でもないって言ってるでしょ!?ほら、本、読むんでしょ?だったら早く読みなよ。」
言い出したら聞かないシン君
絶対折れなさそう...
こうなったら意地でもソファに座ってやる。
「どいて。」
「...どかない。」
「どいてってば!」
「...どかないって言ってんだろ?!...っ、あーもうホントユウラはうるさいな!」
シン君は、最後の言葉と同時に起き上がり、私を無理やりソファの端に座らせると、
私の膝の上に頭を乗せ、横になった。
「ちょ、ちょっと...」
急な出来事に、
私は一瞬何が起きたのか分からなかった
「...ユウラがうるさいから、どいてあげたんだからね?ほら、これで満足?」
私を見上げるシン君。
呆気にとられた顔をまじまじ見つめられる
いつもより近くに感じた。
恥ずかしくなり、返す言葉に詰まる...
「う、うん。満足...」
ずっと向けられているシン君の視線に耐えきれなくなり、顔を背けてしまった。
「ちょっとユウラ...ちゃんとこっち見なよ。」
静かなトーンで喋るシン君
駄目だ...私いま、シン君の顔見れない...
「ユウラ...?」
何も答えない私を呼ぶ声は優しく、
更に自分の顔が熱くなったのが分かった...
シン君も私の異変に気が付いたのか、また腕で顔を隠し黙り込んだ。
────トントン
カルラさんかな?
...カルラさんこの後来たかな...?
────トントントン。
なおも続くノックの音...
──────ガチャ
────