第2章 the meaning to exist～存在意義～

一つ咳払いをしてから
彼は話し始めた。

｢父上から頼まれたのですよ、共に生活をする様に.....と。なぜ父上がその様な事を仰ったのかは、私にも見当が付きませんが。｣

私を完全な人間だと思ってる──

｢...じゃぁ、貴方達は兄弟...？｣
思わず声にでた。

｢そうです。長男のシュウ、次男が私、それから三つ子のアヤト、カナト、ライト。そして、末っ子のスバル｣

６人兄弟...

｢あの、貴方達のお父さんはここにはいないんですか？いきなりヴァンパイアの住む家に預けて、共に生活しろ、だなんて...｣

それに、私は始祖の末裔。
それを人間にするなんて、

普通のヴァンパイアじゃない...

？！
もしかして......
嫌な予感がする...

｢父上はここにはいませんよ。そもそも最初に父上に頼まれたのは、そこで寝ている穀潰し...いや、シュウなのですが。〝ダルイ〟とゆう理由だけで、私に貴女を押し付けて。これだから私に穀潰しと言われるんです。｣
ブツブツと不満そうに話している

父上って、
カールハインツ？...
絶対そうだ。カルラさんが言っていたのを思い出す。


『オマエは、これからカールハインツの息子達と生活して欲しいのだ...』


今、その息子達が目の前にいる...
こうゆう事だったの？
カルラさんは私が人間にさせられる事まで知っていたの？
憎きカールハインツの息子達。
そんな奴らに吸血されていたなんて...

｢貴女！聞いているのですか？｣

｢っ！...はい。｣

｢いいですか、貴女はこれから逆巻家の一員として、生活してもらいます。いいですね？｣

｢...っ、はい...｣

そう答える以外の選択肢は
私には無かった───