The result of revenge [ディアラバ]
第2章 the meaning to exist~存在意義~
「.........やっぱり僕は嫌ですよ。」
こっちをじっと見つめながら言ったのは
カナト君。
「...オレもゴメンだ。四六時中こんな美味そうな匂い嗅いでなきゃならねぇなんて、どうかしてやがる。」
「ふふ...まともな事も言えるんですね、スバル。」
「っんだよ!うぜぇ...」
「えー?ボクは~、大賛成だけどなっ♪いい匂いにつられて~、誘われた先には~...こぉーんな可愛い子がいるんだよ?」
「はいはい、いくら反対しても無駄ですよ。父上に逆らったら、どうなるか...よく考えて下さいね。まぁもっともシュウの様に─────」
「...レイジ。もういい...。」
レイジさんの言葉を遮る様に口を開いた
シュウさん、起きてたのか...
「殺さなきゃ何でもいいんだろ?
ククク...それならオレ様は賛成だぜ。」
不気味な微笑みを浮かべている
「やっぱり気が変わりました。沢山遊んでもらいましょうね...テディ?...」
「ちっ、ふざけんな!!あーそうかよ、勝手にしろよ。おい!そこの女!!お前、話にながされてるけど、それでいいのかよ...。俺はどうなっても知らねぇからな!」
スバル君は、少し心配してくれている言葉をかけてくれたが、態度はそんな風には見えなかった。
「.........。」
「全員合意して頂けたようで。ではシュウ、貴方この方の名前を父上から聞いているのですか?」
「あぁ...。確かユウラ...だったっけ?...」
「はい。そうですけど...」
私の名前...どうして?
「ユウラですか。」
レイジさんは眼鏡を片手で押しあげた
「ユウラちゃんだってぇ~、可愛い名前♪」
「では、話はこれで終わりです。」
パンパンと上品に手を叩く
「さぁ貴女、行きますよ。」
「....どこにですか?」
「貴女の寝室です。先ほど使い魔に用意させましたので。はぁ...、全く頭の悪い人ですね、少しは流れから察しなさい。」
「すみません...」
厳しいな、レイジさん...
その後を付いていこうとすると、
もう他の兄弟達の姿は無かった───