The result of revenge [ディアラバ]
第13章 It is filled~満たされる~
「お父上の考えている事を全て理解するのはこの私でも難しいものです。長年の歳月を生きている私達魔族…ユウラも元はそうですが、お父上は別格なのですよ…」
「…別格。」
「ええ。ただ今のこの状況を作り出しゲームとして楽しんでいるのか、または何か企みがあるのか…。けれど、私の思うがままに、とそう確かに言いました。なのでもう深く考える事は辞めです。」
レイジさんが結論を求めない?
それほどにカールハインツは強大なんだ…
「悔しい…。けど、私は大丈夫です。」
「当たり前です。貴女には私が居るのですから」
「ふふ…そうですね。」
「さぁ、もうこの話はやめにして、ユウラがとても気に入った、その姿をもう少しだけ堪能しましょうかね…さ、こちらへ」
レイジさんは立ち上がった
もちろん私は居てもたってもいられずに、レイジさんの方へと駆け寄った
側へと寄り、レイジさんのジャケットの裾を掴んで見上げた…
あれ、少し照れてる?
初めて見る表情…
「レイジさんも似合ってると思いますか?」
少しイタズラに問う
「そうですね、まだ完璧ではありませんが、まぁまぁといった所でしょうかね」
「まぁまぁかー…」
でも良いよ。私が見たその表情は多分私だけしか知らないと思うから…今は満足だよレイジさん。
「…っん……」
「っ!…な、なんですか、いきなり口付けなど!」
裾を掴みながら精一杯背伸びをして、レイジさんに口付けをした
少し慌てた様子のレイジさんが面白くて、微笑んでもう一度口付けしようとすると、
「んんっ…!」
私の口は、レイジさんの手で抑えられてしまった
「触れられるのは私の嗜好ではないと言った筈ですよ?」
そう言いながら手が離れていく…
「だってレイジさんがあまりにも───」
「もう黙りなさい。」
「んっ………はぁ…」
私がした口付けより深く、長く、蕩けるようなキス。
「……っ、こうゆうのは基本的に私からするものです。どうです?貴女の今の表情……、御自分で確認致しますか?あちらに鏡がありますが」
「えっ、いやいや…大丈夫です!すみません。」
「クク…、そうゆう態度のユウラも悪くないですね。本当に飽きないですよ?」