The result of revenge [ディアラバ]
第11章 Lunar Eclipse~月蝕~epilogue
欲しいのなら、手に入れれば済むと...
それ以外の選択肢の事など思いも付かない。
それは私がヴァンパイアであり、人間では無いからか。
「話の盲点がズレていますが...まぁ良いでしょう。それで?」
「とにかく...私の中でのレイジさんは、とても大切で、大事で...側にいて欲しくて、気が付いたんです
。私は───」
そう言いかけた時、ユウラは立ち上がり私の前に立った...
一呼吸置くと一言告げられる。
私が待ち望んでいたその言葉を...
──レイジさんを愛してしまいました──
真っ直ぐ向けられた彼女の視線は強く、この私の高ぶりが見透かされているかの様なそんな目をしていた。
「...やっとですね。貴女の口からその言葉を聞く日が来るのを、私がどれだけ待っていたのか...ユウラ、貴女には分かりますか?」
そう言うと、ユウラは唖然とした表情をしたまま立ち尽くしている
「おや、私のこの反応がそんなに意外でしたか?」
「あの...いえ、はい。少し...」
まだ戸惑っているユウラに、『では、私からも貴女に大切な話をして差し上げましょうか。』と言って、彼女をとりあえずまた座るようにと促した。
ソワソワしているユウラが愛おしくて仕方ない
けれど、まずは話が先だと...また理性で衝動を必死に抑える
真っ赤に染まった月が半分以上欠けている...
まさに丁度良いではないか、少し私らしくなくとも、全て月蝕のせいにしてしまえばいい...。
いや、もはやこうして私がユウラに優しく接しているのも全て月蝕のせいなのか?
とにかく話を進め、私のモノだとしっかりとユウラの心の中に刻み込まなければならない。
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