The result of revenge [ディアラバ]
第11章 Lunar Eclipse~月蝕~epilogue
「...そ、そうですよね。少しワガママでしたね」
「クク...宜しい。それがいつも通りのユウラです」
こんな時にでさえ意地悪なレイジさんは、そうやって言う事で、私が正気に戻ると分って言っているのだろうか...。
「やっぱ適わないな、レイジさんには...」
「何です、その発言は...まるで私を馬鹿にしている様で気に食わないですね」
「すみません、つい...」
「それより、それだけ話が出来る様なら...そろそろ大丈夫では?」
おもむろに立ち上がるレイジさん...
窓の前に立ち、外の様子を伺っている
「そうですね、そろそろ話しないとですね...私が誘ったんだし...。けど、急に窓の外なんか見て、何か外にあるんですか?」
横になっていた身体を起き上がらせ、足を揃えてベッドへ座りながら、話し掛ける
「...あ、いえ。ここで話をするよりは、少し別の場所で話を聞こうと思いまして...どこにしようかと思っていただけですよ。」
「別の場所、ですか?」
「ええ。一応、私からも大切な話がありますので、やはりそれ相応の場所で...というのが私の希望なのですが。もちろん貴女はただそれに従って頂きます」
〝大切な話〟
その言葉に、私は淡い期待を抱いてしまう。
この間繋いでいてくれた手の中に感じた何かが、ハッキリと分かる様な気がした...
「大切な話...ですか。分かりました...レイジさんが選んだ場所でも全然いいです!」
私の為にレイジさんが何かを考えてくれている事が、素直に嬉しくて、つい声を大きく返事をした。
レイジさんはまた鼻で笑い、『では、そろそろ行くとしましょうか』と言って、私の方へと向かって歩いてくる
「さ、ユウラも立ち上がりなさい」
ベッドに腰掛けている私を見下ろす様にして、言葉を投げかけた。彼の相変わらずな態度に、私の中にあった嫌悪感は少し薄れていて、ようやく立ち上がった私は、部屋を出ようとするレイジさんに駆け寄った...
ただ、そんな些細な行動が嬉しくて、月蝕の影響で衝動のままに動いてしまう私は、何も考えずに前を歩くレイジさんの服の裾を掴んだ...
すると、それに気が付いた彼は歩く足を止め前を向いたままこう言った