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The result of revenge [ディアラバ]

第10章 Lunar Eclipse~月蝕~prologue




「レイジさん...どこに居るかな...」
鏡台に座ったまま考えた。

いつもレイジさんは学校が無い時、自室で読書をしているか、食器の手入れをしている。
後、よくやっている事と言えば、皆が散らかした後片付けくらいか...
今は何をしてるのだろうか──

どうしようかと悩んだ末、このまま部屋に居ても何も始まらないと思った私は、とりあえずリビングに行ってみようと、そう思い付いた。

もしかしたら、レイジさんが紅茶を淹れに来るかも知れないし...

そう思い付くと、私の足は自然と戸惑う事なく、リビングへと向かう為に、部屋のドアへと歩き出した。

ドアの前で一呼吸...

私の提案を受け入れてくれるだろうか。
その不安をかき消すかの様にドアノブを握り締め、ドアを開けた

これから始まる私の新しい未来に向かって───


不思議な位に静まり返っている屋敷内...
何もかもが研ぎ澄まされて、頭や耳に入ってくる。

外の風の音...
雲の流れる様子...

月蝕になると、ヴァンパイアは感覚が鈍るって言っていたけれど、半分始祖の血を引く私は、ようやく理解した。

──月蝕時、始祖は力が高陽するのだと──

だからこんなに迷いや不安を感じる事が少ないんだ。
以前の自分からは想像もつかない程に...

そんな事を思いながら、着いたリビングの前

迷わずにドアを開けた。
そこですぐ私の目に入ったのは、他でもないレイジさんの姿だった。

レイジさんはリビングのソファーに腰掛け、本を手に持ち、読書をしていた。

いきなりリビングのドアを開けたのだから、もちろん入ってきた私へと視線を向けるのは当たり前の事...
それなのに、私は、普段あまりリビングで読書などしないレイジさんに、一瞬驚いてしままう...

そして、久しぶりに目を合わせた事に胸が高鳴り、視線を逸らしてしまった。

今までの私なら、そのまま俯いていただろう...
でも今は違う。
もう一度レイジさんと目を合わせながら、真っ直ぐ彼の方へと歩いていく

すると意外にも先に目を逸らしたのは、レイジさんだった...
そのまま私はレイジさんが座っているソファーへと腰掛ける。さすがにすぐ隣に座れずに、端と端に座っている状況...

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