第2章 僕のヒーローアカデミア・ホークス
力の抜けた彼女が床に叩きつけられる前に紅色の羽が素早く受け止める。視線が同じになるまで引き上げて、腰が抜けてしまったことに驚いたような瞳を向けてくる彼女の額に自分のを重ね、顔色を伺うように小さく尋ねた。
「ごめん……続き、したいんだけど……よか?」
怖がっていたし、一人で盛り上がってしまっては嫌だなと思い窺ってみたが、これはこれで卑怯だったかなとホークスは項垂れた。
今度は、そんな彼の頬に両手が添えられ上向かせられる。少し潤んだ目に捕まえられ、胸が騒いだ。
「私も……ホークスに、してもらいたい……」
「なまえの、お気に召すままに……」
頬に当たる両手を掴み返し、噛み付くように再び口付けた。柔らかな唇の合間から漏れる小さな喘ぎに胸を掻き乱されながら、自身の羽に乗り隣室のベッドの上に静かに着地。そのまま横たえさせてパーカーのジッパーを手探りにゆっくり下ろしていく。
開いていくそこから、なまえの肌色が見えると我慢が効かなくなる。幾度となく触れてきた滑らかな腹に手を宛てがうとビクリと振動が伝わってきた。
そろりと指先で腹の中心の窪みを撫で、爪の先でくすぐるように脇腹をなぞる。あばらの一本一本を指の腹で形を確かめるように通り、乳房の周りを触れるかどうかの力で優しく触れてやる。
少し指の甲に力を込めるだけで形を変えていく柔らかな胸にホークスはごくりと喉を鳴らした。
両手で割くようにパーカーをはだけさせると、恥ずかしそうになまえの腕が胸元を隠すように置かれた。
「あれ、見せてくんないの?」
悪戯に笑って見せたつもりだが上手くいったかどうか。
早くどろどろに蕩けさせたい衝動を抑え込み、風呂上がりでショーツ一枚しか身にまとえていない身体に視線を走らせる。
それに気がついたなまえは慌てて、ショーツも小さな手で隠す。
「ぜんぶ見られるの、恥ずかしいんだもん……」
「そんなこと言わんで。かわいらしい下着じゃぁないの」
するりと掬うように下着に指をかけて引っ張ってみると、隠す手に力が込められた。
真っ赤にした顔を下から見上げるようにすいと動かして、なまえは鈴の鳴るぐらいの声音でぽつりと
「ほ、ほーくすも、これ……」
と寝巻きのシャツを引っ張った。