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【おそ松さんR18】君の瞳にうつる色

第9章 みんなの王子様




カラ松「、最近元気ないな。大丈夫か?」


部活の帰り、家までの道のりを歩きながら、カラ松くんが心配そうな顔で言った。

やっぱり優しいな……このひとは。


「ううん、何もないよ。ちょっと疲れてるだけだと思う」

カラ松「そうか……ちゃんと寝てるのか?」

「うん、大丈夫だよ」


そう答えて、繋いだ手にぎゅっと力をこめる。

カラ松くんの手は、大きくてあったかい。

わたしのとは全然ちがう、ごつごつしていて男の子らしい手だ。


「そう言えば、大会の劇の役、決まったね」

カラ松「ああ……そうだな」


今回の大会で、わたしたちの部は、いばら姫をやることになった。


うちの部は、お姫様と王子様が登場するような童話を題材にすることが多い。

それは、かっこいい王子様が、カラ松くんのハマり役だから。

だから、王子様の役は、必然的にカラ松くんに決まる。


「さすが、カラ松くん」

カラ松「でも、どうして相手役がじゃないんだろう。いつもがいいって推してるのに」

「そんな……わたしに主役なんて無理だよ」


ちなみに、お姫様役は、いつも3年生の部長がやる。

美人で、色白で、スタイルも良くて、全校から人気のある女の先輩だ。


わたしだって、本当は主役をやってみたい。カラ松くんの相手役をやりたい。

でも、わたしなんかが部長に敵うわけがないから……



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