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【おそ松さんR18】君の瞳にうつる色

第6章 せめて…




一松くんが帰ったあと、わたしは、なんとなくこのまま家に帰る気にはなれず、ふらふらと校内をさまよっていた。


図書室に行って本でも読もうかな…

それとも、屋上で風に当たろうかな…


そんなことを考えながら、廊下を歩いていると。


???「……あれっ?ちゃん?」


背後から声がして、わたしは立ち止まった。

くるりと後ろを振り向けば、そこには、学ランの下にピンクのパーカーを着た男の子。


「トド松くん…!」

トド松「わーっ、ちゃんに会っちゃった! ちょうど会いたいなーって思ってたところだったんだよ♪」


トド松くんは、きゅるんと可愛い笑みを浮かべた。

今日も今日とてあざとい……


トド松くんは、カラ松くんたち6つ子の一番末っ子。

1年生のときに同じクラスで、今は、1つお隣のクラスだ。


トド松「ねえ。こんなところで何してるの? 部活の帰り?」

「ううん、今日は部活は休み。でも、なんとなく真っすぐ家に帰る気になれなくて……」

トド松「そうなんだ」

「そういうトド松くんは? 今日はどうしたの?」

トド松「僕は、先生に呼び出されちゃって。授業中にスマホいじってるのがばれちゃった」


トド松くんは、てへっ、とばかりにぺろりと舌を出した。


そのとき、トド松くんの学ランのポケットから、何やら今流行りの音楽が鳴った。


トド松「あっ……と、ちょっとごめんね」


トド松くんは、ポケットからスマホを取り出し、それを耳にあてた。


トド松「あー、あかりちゃん? んー、ごめんごめん。スマホ先生に没収されちゃってて。……え? そうなの? うーん、じゃあそうしてもらおうかな」


……あかりちゃん? 誰だろう?


トド松「うん、じゃあそういうことで! またねー」

「……電話、彼女さん?」


電話を終えたトド松くんに、たずねる。

すると、トド松くんは、首を横に振った。


トド松「そんなわけないじゃん。彼女じゃないよ」


そういえば、トド松くんって、こんなに女友達多いのに、ぜんぜん彼女つくらないよね…

なんでなんだろう。



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