• テキストサイズ

いろはに鬼と ちりぬるを【鬼滅の刃】

第11章 鬼さん、こちら。✔



 不毛にしたい訳じゃない。
 自然と頭を縦に振れば、強いアオイの笑顔が優しく染まる。


「身分違いでも告げてきたってことは、覚悟を持って伝えてきてるってことだから。大丈夫よ」


 そう、なのかな…。


「……」


 って待って。


「あの。隠の話だからね?」

「わかってるって」


 なんか途中から、隠から鬼に変換されてた気が…。
 …バレてたかな、これは。






























「じゃあね、禰豆子。また来るから」

「ムゥ!」

「またねぇ蛍ちゃん」

「うん。善逸も」


 禰豆子を善逸に預けて、蝶屋敷を後にする。
 外はもう真っ暗。
 私や禰豆子はここからが活動時間だけど、人である善逸達は眠りにつく時間。
 現に伊之助はもうすっかり夢の中だし。
 お昼あれだけしっかり体を動かしたら、ぐっすり眠れるよね。

 だけど善逸はまだまだ眠る気配がない。
 多分これから、禰豆子の為に夜のお散歩にでもつき合うんだろうな…禰豆子は鬼だから体力は沢山あるだろうし。
 でもそこに人間がついていくのは大変だ。
 それもお昼あんなに訓練で体を痛め付けた後に。


「よぉしっ今から何する? 禰豆子ちゃんっ」

「ム!」


 だけど声を弾ませて誘う善逸に、その疲れは見当たらない。
 それ以上に禰豆子と過ごすのが堪らなく嬉しいって顔してる。

 …もし禰豆子が善逸に好意を抱いたら、やっぱり私は応援するんだろうな。
 善逸の女の子好きは少し心配だけど、禰豆子にそこまでできる男の子なら。
 やっぱり、不毛じゃない。

/ 3624ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp