第22章 花いちもんめ✔
それは幾多の男に抱かれようとも感じたことのない、未知の快感だった。
体中の細胞が鳥肌を立てているようだ。
触られたこともない奥の奥まで暴かれ、なぞられ、舐られ、まさぐられる。
「あッは、ひぁッあ…!」
暴力的な快楽だった。
ちかちかと目の前で火花が散るように視界が弾ける。
強制的に昇り詰められる体は戦慄き、まな板の鯉のように跳ね上がった。
開いた口は喘ぐだけで精一杯で、言葉も発せない。
それでも舌による責めは止まらない。
ちゅぷちゅぷと楽しげに入口を掻き回しながら、血をそそるように童磨は隅々まで堪能し続けた。
「──ひゅ…ッ」
喘ぎ声も掠れ出した頃、ようやく蛍は快楽の波から解放された。
全身から噴き出した汗と高揚とでなめまかしく光る裸体は、幼い少女だというのになんとも妖艶に見える。
「はは。絶景だなあ」
ちゅるりと戻した舌を抜き取り、童磨は両目を細めてほくそ笑んだ。
「今まで幾度も女は抱いたのに、鬼の娘(こ)に手を出さなかったのは盲点だ。こんなに魅惑のある娘がいたなんて」
「…ぁ…も、う」
「うん? もう? 何かな」
「終わ…っ…」
「そりゃあないだろう。蛍ちゃんも言ってたよね? 一人だけが気持ちよくなるのは可笑しいって」
細い両脚を肩から下ろすと、汗ばむ腰を優しく撫でる。
それだけでひくんと反応を見せる蛍に、熟し頃だと童磨はようやく己にも手をかけた。
「今度は俺も気持ちよくさせておくれよ」
しゅるりと袴の紐を解く。
童磨の下半身から覗くそれを目にした途端、蕩けるように呆然としていた蛍の目が見開いた。
杏寿郎のものも十分に質量がある大きさだったが、童磨のそれはまた別格だった。
大きさよりも、反り返る竿の長さが比ではない。
幼い蛍の体など貫き通してしまいそうだ。
「ゃ…そ…なの、入らな…」
「大丈夫。ちゃあんと解したから」
血の気を退かせて頸を小さく振る蛍の頭を、よしよしと撫でる。
悪意などない笑顔で、童磨はゆるりと誘い上げた。
「一緒に気持ちよくなろう?」