第44章 終わり
赤葦「白星は、心配させるのが上手いよね。」
「そうですか。?」
赤葦「そうだよ。」
そんな話をしながら帰る。
「心配させてるつもりないんですけどね。」
なんて言うから。
無意識ほどタチ悪いものは無い。
と、教えてやりたい。
赤葦「で?その、1人で寝ると見る夢って?」
「死んだお母さんとお父さんの夢です。主にお母さんですけど。」
赤葦「そうなんだ。」
「意味もわからず、半年くらい見てます。それだけ後ろめたいことでもあるんですかね。」
雨が降り出しそうな空を見上げるから。
赤葦「故人の夢は……。」
「?」
赤葦「隠し事があるとき。助けて欲しい時。そんな時に見る夢だよ。」
「隠し事か~。んー。確かに…たくさんあるかもです…。(苦笑)」
赤葦「全部話しちゃえば。」
「それは。」
赤葦「俺だけに。」
「……赤葦さんって、うまいですよね。」
赤葦「何が?」
〝 人を誘導するのが 〟
って、クスクス笑うから、またずるい。
まあ、誘導するだけなら慣れたもんだ。
うちの大エースのお陰様。