第7章 笑顔と桜の花
平助「うっわあ~すっげぇ!!!」
永倉「満開じゃねーか!!」
近藤「うむ。良い時に来たなぁ。」
原田「あれ、山南さんは来なかったのか?」
楽しく話をしながら、
お酒と少しのお料理を持って
花見にやってきた。
みんなで来たつもりが、
山南さんがいないことに気付く。
平助「山南さんは来たくないって言ってたぜー?屯所にある桜で、十分なんだと。」
永倉「あんな、何本かしかねえ桜を見るのかっ?悲しいなーそりゃあ。」
沖田「でも、あそこの桜も、けっこー綺麗だし?…山南さんの気持ち、分からなくもないよ。」
斎藤「何でも、人それぞれだろう。」
確かに、屯所の中庭にある桜は
とてつもなく綺麗だった。
月が綺麗な時は、きっと……
いい絵になるだろう。
土方「んなわけねぇだろ、平助。」
平助「んあっ?」
土方「山南さんは、忙しいから来ねえんだよ。口実に決まってんだろ、んなもん。」
平助「えー、そうなんかなぁ。」
…一緒に来たかったのに…
私は、密かにそう思った。