第4章 最後の準備を
──次の日。
山南「…まさか、私より先に逝ってしまうとは……。思っても見ませんでした…。」
近藤「…人の死は、誰も予測できないことだ。…雪村くんには、安らかに眠ってほしい…。」
土方「自分から死ぬより、誰かに殺される方が悲しいもんだ。」
平助「オレがっ…オレの所為だっ…」
永倉「おい平助っ」
平助「だってオレがあの時っ…千鶴が屯所を出て行く時にっ、"じゃーな!!"って言ったのに千鶴のやつっ…何だよあの言葉っ!!」
沖田「…あの言葉…?」
そう聞くと、
平助は泣きながら、途切れ途切れに答えた。
平助「っ、そっか…総司あの時、居なかったん、だもんな…。」
…確かに、僕は千鶴ちゃんが屯所を去る時、
千鶴ちゃんを見送らなかった。
…見送ったら、彼女を離さなかったかもしれないから。
平助「オレが、"じゃーな!!"って言ったのにっ、千鶴はっ……"うん、ありがとう"って言ったんだよっ…!!」
沖田「…」
平助「サヨナラを言わなかったんだっ!!…だから、オレの所為で…千鶴はっ…」
原田「なに言ってんだよ平助っ。そんなの違うだろっ…」