第12章 私の最後(番外)
???「血ぃ…血をくれぇ…」
『っ…!?』
痛さに顔を歪ませながら、隊士たちの顔を見上げる。
ほんとだ…
沖田さんの言ったとおりだ…
"この人"たちは、血に狂ってる…
動けない私を、"奴ら"は3人で囲む。
──終わる───……
『……』
腰、腕、足…
全身を刀で斬りつけられ、刺され…
もう、意識が朦朧としていた。
喋る気力が、ない。
叫べる気力も、当然ない。
私…死んじゃうんだ…
沖田さんの顔を見れずに…
沖田さんの声しか聞けずに…
ああ、でも…
声だけでも…聞けて良かったの、かなぁ…
──キミって、何かと運が悪いよねぇ。──
初めて羅刹に襲われたとき、沖田さんが言った言葉。
…本当に、そうですよね…
私…運が悪いみたいです…
???『うおおおぁぁああああっ!!!』
羅刹の1人が、いきなり叫んで──…
ザシュッ…
気持ち悪い音を周辺に響かせて…
私の心臓めがけて刀を刺した。
それは、
私にとって、
一瞬の出来事だった。