第11章 おかえり…。
沖田「あ、そうだっ」
『?どうかしたんですか?』
にこりと笑い、今度は
私の頬を撫でる。
沖田「まだ、言ってなかったなーって。」
『…何をですか?』
沖田「……やっと、僕の腕の中に戻って来れた、ね?千鶴ちゃん。」
『ぁ…はいっ』
沖田「だから……おかえり、千鶴ちゃん。」
『っ!??』
今まで以上に優しく微笑み、
沖田さんは言った。
思わずまた、涙腺が緩む。
そしてすぐに、涙は溢れ出した。
でも、笑わなくちゃ。
やっと会えたんだもの…
やっと、想いを伝えられて、
ずっと一緒にいられるんだもの…。
笑って、過ごそう…。
私は、涙をこぼしながら───言った。
『ただいまっ…!!』