第2章 想い
「ねえ!本郷先輩、優しかったでしょ?」
「お、おう・・・・・。本郷先輩、意外と笑うんだな。」
「本郷先輩、優しくて、背が高くて、カッコ良くてー、僕好きになっちゃった♡」
(で、出たよ・・・、小悪魔・・・。)
「そうか。俺、応援してるからな。良かった。お前に好きな人できて。ちょっと安心したわ。」
「もう!それどういう意味ー?」
祐里斗は頬を膨らませながら言った。
「うわあああああああっ!!祐里斗が怒ったああああああ!」
「もう!!待ってええええええええ!!!」
朝陽は生命を脅かされたと感じ、一目散に駆けて行った。
祐里斗も追いかけようとするが、朝陽はとても足が速いためすぐに見失ってしまった。
すると、朝陽は誰かとぶつかった。
「全く、誰ですか。廊下で走っている不届き者は。」
「ご、ゴメンなさい!!」
ぶつかった相手は生徒会長をしている早川黎先輩だった。
「相手が私だったから良いが、小さな子供だったらどうするのですか。それをよく考えながら行動しなさい。」
「す、すいませんでした・・・。」
「君、今日の昼休み生徒会室に来なさい。あなたに拒否権なんてありませんよ。わかりましたか。」