アイドルだって恋しちゃいます!【アイナナ】R18禁
第6章 Do you love me?/六弥ナギ
「どうしましたか?」
「え?」
「さっきからずっと……外を見ています」
夜景が綺麗に見えるホテルの一室。
バスローブに身を包んだナギは窓際に立つ愛おしい彼女を背中から包み込むように抱き締めた。
「夜景が綺麗で……」
「ココからの景色は最高です。ずっと眺めていたいですか?」
甘く響くナギの声に身体が震えてしまう。
確かに夜景が綺麗で見ていたが、本当は違う理由で見ていたのだ。
実は彼氏であるナギを直視出来ないから
イケメンという言葉では彼を表現する事なんて出来ない。整った顔立ち。
全てを包み込んでくれる包容力。
ハーフ独特の甘いイントネーション。
そして__
どんな高価な宝石でも敵わない彼の瞳。
淡くもあり濃いブルーの瞳。
そんな瞳に見つめられると、恥ずかしくて正気でいられなくなってしまう。
だから、凛は窓から視線を動かす事が出来ないのだ。
「リン……ワタシ……少し寂しいです」
「え?」
「ワタシ……リンの顔、見たいです」
甘えるように囁くナギの言葉を聞いているだけで、凛の胸は苦しくなってしまうのだ。
どうしようもないくらいに胸の鼓動が熱くなっていく。その熱は心だけではなく体も火照らせてしまう。
「ワタシを……見てくれませんか?」
「っ……」
(私だってナギの顔を見たいんだけど……恥ずかしくて)