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アイドルだって恋しちゃいます!【アイナナ】R18禁

第1章 ライブの終わりに/八乙女楽


「どうだった?俺たちのライブ」

「最高でしたよ!!お疲れさまでした」


嬉しそうな笑顔を浮かべ俺にタオルを手渡してくれるのはマネージャーの凛。


「サンキューな」


ライブ後は全身汗だくだ。

だが、その汗がライブが充実していて楽しかったと教えてくれる。

最高に気持ちいい


凛から受け取ったタオルで顔を拭いていると微かに凛の香りがする。



「龍さん、お疲れさまです」

「ありがとう、凛ちゃん」

「今日も素敵でしたよ」


少し頬を染めて、声はいつもより高め
凛は龍と話す時だけマネージャーの仮面が少しだけ外れる。

本人は隠してるだろうけど、俺にはわかる。

凛は龍に惚れている。


「チッ……」

「やめてよね」

「……なにがだよ」

「グループ内で女の取り合いなんて」

「んな事するわけねぇだろ」

「そう?ならいいけど」


天に釘を刺されなくてもわかってるよ。
惚れた男がいる女を無理やり自分に惚れさせる事なんか出来るわけないだろ。


そんな事をしたって誰も幸せなんかなるわけない。


親父とおふくろを見て育ったんだ。
そんな事くらいわかってるさ。


「楽ってバカ?」

「はあ?!いきなりなんだよ」

「周りが見えてない」

「見えてない?」

「抱かれたい男ナンバーワン返上したら?」

「意味わかんねぇよ」

「……だろうね」



ったく、なんだよ。
女を取り合うなって言ってみたり、周りが見えてないとか言ってみたり。

謎かけすんな!

言いたい事があんならハッキリと言えよ。

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